戦略的広報活動に必要な8つの力│新・戦略思考の広報マネジメント

広報1年生のあなたにお届けします。

広報の概念、広すぎると思いませんか?目標設定しづらすぎる・・・私も広報に異動当初感じました。そんなときに上司に紹介されて読んだ、「新・戦略思考の広報マネジメント」(編著:企業広報戦略研究所)によってぐっと解像度が上がった感覚を覚えました。今日はその一部を紹介します。

広報に異動になったけど、何となく仕事の成果が見えにくい。
どうやって一歩を踏み出せばいいんだろう。
自分が広報をする上での軸を明確にしたい!

そんな方におすすめの記事です。

目次

8つの広報力とは?

まずはじめに8つの広報力を端的に言い換えたものは以下の通りです。一つずつ紹介します。

  • 情報収集力:自社の広報環境を把握する
  • 情報分析力:課題を洞察して組織内で共有する
  • 戦略構築力:経営戦略に基づき広報活動方針を定める
  • 情報創造力:相手に伝わるコンテンツを開発する
  • 情報発信力:最適な情報発信方法を駆使する
  • 関係構築力:ステークホルダーとの信頼関係を高める
  • 危機管理力:リスクの予測・予防や緊急事態に対応する
  • 広報組織力:経営戦略と広報戦略を一体化する

8つの広報力の詳細を紹介!

①情報収集力

自社の取り巻く環境を把握する力です。この環境とは具体的にいうと、業界、競合、それに対するメディアの評判、ステークホルダーの動静、自社に関係する政策や規制などのことです。近年は加えて、企業イメージやソーシャルメディアでの評判も必要です。

②情報分析力

収集した情報から、自社の課題を洞察し組織的に共有する力です。収集した情報を分析し、今後の変化を先読みすることで、今届けるべきメッセージがわかり、インパクトがあると共に説得力のあるストーリーを組み立てることができます。ビジョンやゴール=ありたい姿をもとに分析を行うと、一貫性のある姿勢が取れ、自社ブランドのポジショニングの安定化に有効です。

③戦略構築力

経営課題に対応する広報戦略の構築と、ステークホルダー別の目標管理、見直しを組織的に実行する力です。これが広報活動の要になります。「誰に、どう思われたいのか?」という視点で広報目標を設定するのがカギです。幅広いターゲットから、優先すべき広報ターゲットを定め(誰に)、理解、共感、エンゲージメントなど、目標を定めます(どう思われたいか)。

④情報創造力

ステークホルダーの関心ごとに合わせ、情報発信に活用するメディアを選択し、認知・理解・共感を得る力です。ここで重要となるのが社会視点であり、社会のニーズに沿ったコンテンツを作成できると、ステークホルダーの評価や共感度を高められます。近年は特にSDGsや社会課題解決に対する注目度が高まっているため、関連するメッセージの発信が求められる一方、発信するメッセージと現場の行動が結びついているかという一貫性、正直さがますます求められています。

⑤情報発信力

様々な情報発信手法を複合的かつタイムリーに駆使する力のことです。先日日経新聞で、自民党総裁選でもSNS、特にタイパを意識する若年層に向けてショート動画を作成する候補者が取り上げられていました。これはターゲットに合わせた情報発信方法を選択している一例です。また、社内報などで自社の社員に向けて発信していたような情報をあえて対外的に発信する企業も増えています。例えば、トヨタが立ち上げた「トヨタイムズ」は典型的な事例です。

⑥関係構築力

重要なステークホルダーと、相互の理解、信頼関係を恒常的に高めるための活動と、実行する組織能力のことです。経営の観点から、ステークホルダーの優先度を定め、リソースをバランスよく配分したり、時には社内の他部署とリソースを配分して連携を深めるなどリソースマネジメントも重要となります。新型コロナウイルス完成拡大を経て、これまで以上に動画プラットフォームやオンラインコミュニティーなども活用し、接点を維持するだけでなく、精神的つながりの強化もますます重要になるとされています。

⑦危機管理力

自社を取り巻くリスクの予測と予防、緊急事態への対応スキルを維持向上させるための組織能力のことです。リスクの発生可能性とインパクトを算出しておくことが重要です。また、社内の重要情報をすぐに得られる体制を整えておきます。またソーシャルメディア対策も重要なリスクマネジメントです。自社にかかわるソーシャルメディア上の発言内容のチェックはもちろん、風評被害対策も必要です。

⑧広報組織力

経営戦略と広報戦略を一体的に行うための意思決定の仕組み、会議体、システム整備を行う力です。広報が経営を支援するという本来の機能を果たすには、危機管理と同様に、平時から広報活動を支えるための組織力を整備しておくことが重要です。社内外から情報を吸い上げられない広報部は弱体化してします。その意味でも「①情報収集力」とともに広報組織力が重要な役割を果たします。

まとめ

「新・戦略思考の広報マネジメント」から戦略的広報活動に必要な8つの力について紹介しました。8つの力はそれぞれ関わりあっていて、ステークホルダーの誰にどうなってほしいのか(ターゲットの明確化)、どうすれば届けることができるのか(手段の選択)、どのタイミングが効果的なのか、それらを判断する情報をどうやって収集するのか、行動する前に明確にするとリソースをうまく分配できるのだなと、当たり前のことを書いていますが、自分の中でとてもクリアになりました。

明日からの仕事も頑張れそうです!!!

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