あなたは「エフェクチュエーション」という言葉を聞いたことがありますか?先行きが不透明なVUCA時代に注目されている新しい思考の方法です。目標達成のゴールから逆算して行動するコーゼーションとの考え方の違いも含め紹介します。
エフェクチュエーションとは?
エフェクチュエーションとは、起業家が成功するための意思決定プロセスをまとめた理論のことです。手元の資産を活用してまず行動し、途中で困難に直面しても諦めずに立ち向かう柔軟なマインドセットが特徴となります。
私はいままでコーゼーション(目標から逆算して達成のための成功確度の高い手段を考えるアプローチ)の考えを中心に考えていました。そのため、はじめてエフェクチュエーションの考えを知ったときは本当かな?と思ってしまったことも事実です。しかし、学びを深める中でどちらが良い、悪いではなく、対処すべき問題によって両者を使い分けることが重要と理解できました。
コーゼーションのアプローチは確かに成功の確率が高く合理的です。しかし、環境の不確実性が高い場合や活用できる資源に制約がある場合には手段を実行に移せない(手段を立てられない)ことがあります。
コーゼーションとは何が違うの?
コーゼーション(目標から逆算して達成のための成功確度の高い手段を考えるアプローチ)に対し、「手持ちの手段(資源)」を活用して「何ができるか」という、自分自身でコントロールが可能な要素に行動を集中させ、予測ではなくコントロールによって望ましい結果を生み出そうとするのがエフェクチュエーションの考え方です。
また、この「手持ちの手段(資源)」の筆頭に「私は誰か」というアイデンティティに関わる要素が挙げられています。これは結果が予測不可能であるゆえに先的な行動が定義できない不確実な意思決定においても、アイデンティティこそが「何をすべきか」を判断する一貫した指針を提供しうるためです。(参照:Sarasvathy(20008) 邦訳pp.102-105)
まとめ
今手元にある資源で何ができるか、受け入れられるリスクの範囲内であるかを確認したうえで行動に変化させるのは今の不確実性の高い現代に生きる私たちが持つべき考え方の一つではないかと感じました。
コーゼーションの考えで行き詰った時には、一度「手持ちの手段(資源)」を見直し、今何ができるかを考えながら、一歩ずつ着実に行動していこうと思った次第でした。
参考書籍
エフェクチュエーション 優れた起業家が実践する「5つの原則」(PR)
⇒エフェクチュエーションを具体的な例を用いながら紹介しています。概念が具体例を挙げながら紹介されているので、この概念をどう具体的手段に落とし込むか、思考の順序がイメージがふくらみ、理解が深まりました。
概念本あるあるな抽象的な内容ではないため、さらっと読めると思います!
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